通り魔?「誰でも……」? ― 2008年06月09日 07:21
秋葉原の白昼の惨劇。
歩行者天国へトラックで突っ込み、
サバイバルナイフを揮って、次々になぎ倒す……
「誰でも良かった……」
「死にたかった」
このところ、この2つのフレーズで括られる
通り魔事件が続発しているように感じられる。
昔から「通り魔事件」というのはある。
不特定多数の被害者、動機なき犯行。
犯人が逃走した場合、一番割り出しにくい犯行といえる。
それにしても、このところ続きすぎるのではないか。
犯行は流行する。犯行は模倣する。
だが、ひとつ注意をしておいた方がよいと思うのは、
犯人は、本当に「誰でも良かった」というフレーズを語っているのか?
犯行には「WHY?」があって、その動機は
犯罪の解明、将来的な予防法の模索にも
明らかにされることが望ましいのだが、
実は、現場で、そこまで時間をかけての解明が求められるわけのものでもあるまい。
被疑者は、拘束された時点で弁録=弁解録取という調書を取られる。
その時点での被疑者の言葉が、一般的に犯行直後の「犯人の動機」として語られるものだ。
じっくりと犯行を解明するといった余裕のある取調べ状況ではない。
考えやすいのが、取調官の意識するとせんとに関わりなく
一種の誘導が行われている、ということだ。
大体が「紋切り型」である。
「なんで、こんなことをしたんや?」との取調官の質問に
あらかじめ答えを用意して犯行に及ぶとは思えない。
よほど、相手の人間をうらんでいる、カットした、という場合には
直截な答えになるかもしれないが、
多くは、グニャグニャな答えしか返ってこないだろう。
それでも、調べ官は短時間で、弁録を取り終えなければならない。
「そうか、だれでも良かったんやな……」
犯罪の本当の動機というのは、なかなか分からない。
犯行を犯した本人にさえ、分からないことだってあるのだろう。
それにしても、被害にあった人、その関係者にとって、
この犯行は不条理なものとしかいえない。
*犯行前に2chに犯行予告をしていた、との情報も流れている
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